たまゆらのなかのとわ

絵 声 共時性 日記

フルドラの涙

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あれほど ちやほやしていた者たちは


フルドラの背中の穴を 目撃すると


怖れ 驚き 奇異に顔を歪め


目を背け 走り去った


例えそれが 賢者と評判の男であろうと


博愛と評判の女であろうと


そよ風が 蜘蛛の糸のようなフルドラの


長い髪をかき上げると


その形相は一転し 忌み嫌い 去ってゆく


そうしてまた フルドラの森は


拡がり茂り 深まり 難解になった


森が 森だけが フルドラを護った


朝 ベリーに垂れる水滴は


フルドラの涙なのです